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貸金業務取扱主任者試験の勉強方法|4科目の配分と合格点から逆算する全体像

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貸金業務取扱主任者試験は、50問を2時間で解く四肢択一の試験です。範囲は貸金業法から民法、個人情報保護、会計まで広く、どこから手を付けるかで迷う方が多い試験でもあります。この記事では、4科目の出題数と合格基準点の考え方から、どこで点を取り、どの順番で勉強すればよいかを、全体像としてお伝えします。

この記事の要点

  • 貸金業務取扱主任者試験は50問・四肢択一・2時間で、法令(22〜28問)が全体のおよそ半分を占めます。
  • 合格基準点は試験ごとに決まり、令和7年度は50問中31問でした。自分の目標は余裕を見て35問前後に置くのがおすすめです(公式の基準ではなく、貸金なびの目安)。
  • 勉強は、全体像をつかむ→頻出の数字と要件を別枠で整理→問題演習と間違いの回収、の3段階で進め、民法は広く浅く取り組みます。

試験の形と、4科目の出題数

貸金業務取扱主任者資格試験は、日本貸金業協会が、貸金業法にもとづく指定試験機関(内閣総理大臣の指定を受けて試験の事務を行う機関。貸金業法24条の8第1項)として実施します。令和8年度の試験日は 2026年11月15日(日)。問題は 50問・四肢択一(4つの選択肢から1つを選ぶ形式)で、試験時間は2時間 です。出題の根拠になる法令は、2026年4月1日に施行されているものです。

試験科目は次の4つです。出題数には、協会が示す目安の幅があります。

科目出題数の目安令和7年度の出題主な中身
法及び関係法令(法令)22〜28問27問貸金業法、出資法、利息制限法など
貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務(実務・民法)14〜18問15問民法が中心。商法・会社法、民事手続、犯罪収益移転防止法など
資金需要者等の保護(保護)4〜6問5問個人情報保護法、消費者契約法、協会の自主規制など
財務及び会計(会計)2〜4問3問家計の収支、企業会計原則、財務諸表

出題数の目安は日本貸金業協会の公表に基づきます。年度ごとの細かい扱いは、毎年の受験案内で確認してください。

表から分かるとおり、法令だけで全体のおよそ半分 を占めます。次に多いのが実務・民法で、この2科目で40問前後になります。保護と会計は、合わせても10問以内です。勉強の時間配分も、この比率をそのまま下敷きにするのが基本です。

合格基準点の考え方:目標は「少し上」に置く

この試験の合格基準点は、試験ごとに決まります。毎年同じ点数とは限りません。令和7年度の合格基準は、日本貸金業協会の発表で「50問中31問正解」と、50問全体の正解数で示されました。合格基準の詳しい扱いは、毎年の発表で確認してください。

基準点が事前に分からない以上、「前回が31問だったから31問を目指す」という考え方は危険です。問題の難しさによって、基準点は上下しうるからです。そこで、自分の目標は少し余裕を持たせて、50問中35問前後 に置くことをおすすめします。

では、35問をどの科目で取るのか。令和7年度の出題数(27・15・5・3問)に当てはめると、たとえば次のような組み立てが考えられます。これも公式の配点や基準ではなく、貸金なびが考えた目安の一例です。

科目出題数(令和7年度)目標の正解数(例)正答率の目安
法令27問19問7割
実務・民法15問10問6〜7割
保護5問4問8割
会計3問2問6〜7割
合計50問35問7割

目標の正解数と正答率は、貸金なびの目安の一例です(公式の基準ではありません)。得意な科目で上積みし、苦手な科目を補う形でも構いません。

この表で見てほしいのは、法令で7割前後を取れるかどうかが、合否を大きく左右する という点です。法令は出題数が多いうえ、条文に書かれたルールを正確に覚えれば得点できる問題が中心です。一方、民法は範囲が広く、深追いすると時間がいくらあっても足りません。法令で点を固め、民法は「取れる問題を落とさない」水準を目指す。これが、時間の限られた受験者にとって現実的な戦い方です。

勉強は3つの段階で進める

貸金なびでは、出題範囲を 41の項目 に分けています(法令19・実務14・保護5・会計3)。この41項目を、次の3つの段階で進めると、迷わずに勉強できます。

  1. 全体像をつかむ(41項目が、どんな塊でできているかを知る)
  2. 頻出の数字と要件を、別枠で整理する
  3. 問題演習で確かめ、間違えた問題を回収する

段階1:全体像をつかむ

いきなり1項目ずつ暗記を始めると、「いま何の話をしているのか」を見失いやすくなります。最初に、法令の19項目を、お金を貸す流れに沿って眺めてみてください。

流れ含まれる項目(例)見るポイント
業者の入口用語の定義、貸金業の登録、各種の届出、貸金業務取扱主任者誰が、いつまでに、何をするか
貸す前返済能力の調査、総量規制、指定信用情報機関、広告・勧誘、契約締結前の書面調べる・説明する義務の範囲
貸すとき契約締結時の書面、金利の規制、利息制限法書面の記載事項と、金利の上限
貸したあと受取証書・帳簿、取立て行為の規制、債権譲渡回収の場面で禁止されること
違反したとき禁止行為、監督・罰則行政処分と罰則の重さ

この流れが頭に入ると、細かい規定を覚えるときに「これは貸す前の話」「これは回収の話」と位置づけられるようになります。貸金業法の項目ごとの攻略は、貸金業法の攻略記事で詳しく扱っています。

段階2:頻出の数字と要件は、別枠で整理する

この試験は、数字と要件(ある規定が適用されるための条件)の正確さが問われます。文章を読んで理解するのとは別に、数字と要件だけを抜き出した一覧 を作り、繰り返し見るのが近道です。たとえば、次のような数字は、似たものと並べて覚えます。

  • 総量規制の「3分の1」。 個人顧客への貸付けで、貸金業者からの借入残高の合計が年収等の3分の1を超えることになる契約は、原則として禁止されます(貸金業法13条の2第1項・第2項)。除外される契約・例外となる契約があるので、そちらも一覧にします。詳しくは総量規制の記事へ。
  • 利息制限法の上限は、元本の額で3段階。 元本10万円未満は年2割、10万円以上100万円未満は年1割8分、100万円以上は年1割5分で、超えた部分は無効です(利息制限法1条)。
  • 出資法の上限は年20%。 業として貸付けを行う者が年20%を超える利息の契約をすると、刑事罰の対象になります(出資法5条2項)。利息制限法の「無効」と、出資法の「刑事罰」を混同しないことが大切です。金利の整理は金利の規制の記事にまとめています。
  • 消滅時効は「5年」と「10年」。 債権は、権利を行使できることを知った時から5年、権利を行使できる時から10年、行使しないと時効によって消滅します(民法166条1項)。

一覧は、きれいに作る必要はありません。問題を解いていて「この数字、あやふやだった」と思ったら、その場で書き足していく。それを毎日数分ずつ見返すだけで、本番で迷う場面が大きく減ります。

段階3:問題演習で確かめ、間違いを回収する

読んで分かったつもりでも、選択肢の形で出されると判断に迷う論点はたくさんあります。理解したら、すぐに問題を解いてください。そして、間違えた問題を、解き直せる形で残す ことが、この段階のいちばん大事な作業です。

  • 間違えた問題は、解説を読んで「どの言葉で判断を誤ったか」を一言メモする(主語、数字、「のみ」「すべて」などの言い回し)
  • 数日あけて、同じ問題を解き直す。2回続けて正解できたら、回収済みとする
  • 正解した問題でも、勘で当たったものは間違いと同じ扱いにする

また、この試験では「適切なもの(適切でないもの)を1つ選ぶ」問題のほかに、記述a〜dのうち適切なものの個数を答える問題 や、適切なものの組合せを選ぶ問題 も出ます。個数問題は4つの記述をすべて正しく判断しないと正解できないため、1つずつ白黒をつける練習が欠かせません。解き方のコツは個数問題・組合せ問題の記事で紹介しています。

民法は「広く浅く」で向き合う

実務・民法の科目は、民法を中心に、商法・会社法、手形・小切手、民事訴訟や倒産の手続、犯罪収益移転防止法までを含みます。民法だけでも、意思表示、代理、時効、担保、保証、債権譲渡、弁済・相殺、相続と、論点は多岐にわたります。

ここで深入りすると、法令の勉強時間を食いつぶしてしまいます。民法は、次の3つを意識して 広く浅く 進めてください。

  1. 貸付けと回収に直結する分野から手を付ける。 保証・連帯保証、消滅時効、弁済・相殺、債権譲渡、担保物権、相続は、お金を貸して返してもらう場面に直接かかわります。
  2. 原則と例外の「型」だけを押さえる。 学説の対立や細かい判例まで追う必要はありません。「原則はこう、ただしこの場合は違う」という形で覚えます。
  3. 1項目に時間をかけすぎない。 10問解いて半分取れたら、いったん次の項目へ進み、2周目で戻ってくるほうが、全体の得点は伸びやすくなります。

保護と会計は、少ない時間で確実に

資金需要者等の保護(4〜6問)と財務・会計(2〜4問)は、出題数こそ少ないものの、範囲が比較的まとまっています。短い時間で得点に結びつけやすいので、捨てずに、最低限の範囲を押さえる のが得策です。

  • 保護:個人情報保護法の基本用語(個人情報・個人データ・保有個人データなどの違い)と、金融分野のガイドラインの上乗せ部分、日本貸金業協会の自主規制や紛争解決の仕組みを押さえます。
  • 会計:家計の収支、企業会計原則の一般原則、貸借対照表・損益計算書の基本的な読み方を押さえます。計算問題に苦手意識があっても、用語の意味を問う問題なら取りやすくなります。

どちらも、試験直前の1週間で一気に詰めるより、中盤で一度通しておき、直前に見直すほうが定着します。詳しくは資金需要者の保護と財務会計の記事をご覧ください。

よくある失敗

  • 民法の教科書を最初から読み始める。 範囲が広い民法から入ると、法令にたどり着く前に時間が尽きます。配点の大きい法令から始めるのが基本です。
  • 主語を取り違える。 同じような規定でも、貸金業者の義務なのか、貸金業務取扱主任者の職務なのか、指定信用情報機関の義務なのかで、正誤が変わります。
  • 似た数字を混同する。 利息制限法の上限と出資法の上限、「無効」と「刑事罰」など、並べて覚えるべき数字を別々に覚えて取り違えるのは典型的な失点です。
  • 個数問題で、1つの記述を「たぶん」で済ませる。 個数問題は、1つでも判断を誤ると不正解になります。普段から、すべての記述に理由をつけて白黒をつける練習をします。
  • 会計を最初から捨てる。 2〜4問とはいえ、基本用語の問題は短時間の勉強で取れることが多い分野です。
  • 直前に新しい教材に手を出す。 試験が近いほど、解いた問題の見直しと間違いの回収に時間を使うほうが、得点につながります。

貸金なびの41項目の使い方

貸金なびは、試験の出題範囲を41の項目に分け、項目ごとに解説つきの四肢択一の問題を用意しています。次の順番で使うと、ここまでの3段階をそのまま進められます。

  1. 法令の19項目を、1項目10問ずつ解く。 最初は正答率を気にせず、解説を読んで全体像をつかむことを優先します。
  2. 数字や要件で迷った問題を、自分の一覧に書き出す。 段階2の作業を、問題演習の中で進めます。
  3. 実務・民法の14項目、保護の5項目、会計の3項目へ進む。 民法は、貸付けと回収に直結する項目から始めます。
  4. [学習状況](/study/)で、正答率の低い項目を確認する。 41項目の中で、どこが弱いかが一目で分かります。時間は弱い項目に寄せていきます。
  5. 仕上げに[模擬試験](/mock/)を解く。 本試験と同じ50問・2時間で、時間配分と、35問前後に届いているかを確かめます。

試験までの日数に合わせた具体的な進め方は、試験までの1か月の学習スケジュールで、週ごと・日ごとに紹介しています。

まずは、法令の中でも数字が多く問われる「過剰貸付けの禁止(総量規制)」から、10問を解いてみましょう。各項目10問までと、学習の記録・復習は無料で使えます。

「過剰貸付けの禁止(総量規制)」の10問を解く

全問題と、本試験と同じ50問・2時間の模擬試験は「直前パス」(1,980円・試験日まで)で使えます。まず無料の範囲で試して、必要だと感じたら検討してください。

問題を解いてみる

試験の日程や受験の手続きなど、最新の情報は、必ず日本貸金業協会の受験案内で確認してください。

この記事の項目で、問題を解く

よくある質問

Q.貸金業務取扱主任者試験は、何問取れば合格ですか。
合格基準点は試験ごとに決まるため、毎年同じとは限りません。令和7年度は50問中31問でした。貸金なびでは、余裕を持って50問中35問前後を目標にすることをおすすめしています(公式の基準ではありません)。
Q.貸金業務取扱主任者試験の勉強は、どの科目から始めればよいですか。
出題数が最も多い「法及び関係法令」(22〜28問)から始めるのが基本です。貸金業法を中心に全体像をつかみ、そのあと民法・実務、保護、会計へ進みます。
Q.民法はどこまで勉強すればよいですか。
広く浅くで十分です。保証、消滅時効、弁済・相殺、債権譲渡、担保、相続など、貸付けと回収に直結する分野から、原則と例外の型を押さえます。貸金なびでは、実務・民法の科目で6〜7割を目安にしています。

まずは、今日の10問から。

貸金なびは、貸金業務取扱主任者資格試験の全41項目を、10問ずつ学べる学習アプリです。登録なしで、そのまま試せます。

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参考にした公的な情報

この記事は、法令や公開されている情報をもとに、貸金なびが独自にまとめたものです。試験の最新情報(試験日、時間割、合格基準、法令の基準日など)は、実施団体である日本貸金業協会の受験案内で、必ずご確認ください。運営者・編集方針は貸金なびについてをご覧ください。