貸金業務取扱主任者試験の貸金業法|登録・主任者・書面・取立てと期限の数字
公開:
貸金業法は、試験の「法及び関係法令」の中心になる法律です。条文の数が多く、届出の期限や保存期間などの細かい数字も問われます。この記事では、貸金業法を「入口→人→契約→回収→違反」の順に並べ、受験者が取り違えやすい点を、条文に沿って整理します。最後に、期限と数字を条番号つきの一覧表にまとめました。総量規制と金利は、それぞれ別の記事で扱います。
この記事の要点
- 貸金業の登録の有効期間は3年で、更新の申請は有効期間満了の日の2月前までに行います(貸金業法3条2項、施行規則5条)。
- 貸金業務取扱主任者は、営業所等ごとに、貸金業の業務に従事する者に対する割合が50分の1以上となる数を置き、足りなくなったときは2週間以内に措置をとります(法12条の3、施行規則10条の8)。
- 取立てで電話・訪問が禁止される時間帯は午後9時から午前8時までで、帳簿は最終の返済期日などから少なくとも10年間保存します(施行規則19条1項・17条1項)。
貸金業法は「入口→人→契約→回収→違反」で整理する
科目「法及び関係法令に関すること」は、50問のうち22〜28問が目安です(令和7年度は27問)。条文の順に読むと迷いやすいので、貸金業者の仕事の流れに沿って、次の5つの段階に分けて覚えます。
| 段階 | 主な条文 | 押さえること |
|---|---|---|
| 入口(登録・届出) | 法3条〜12条、24条の6の2 | 誰の登録か、有効期間、何日以内に届け出るか |
| 人(貸金業務取扱主任者) | 法12条の3、24条の25〜 | 何人置くか、主任者登録の要件と期間 |
| 契約(調査・書面) | 法13条〜17条 | どの書面を、いつ、誰に渡すか |
| 回収(受取証書・取立て・譲渡) | 法18条〜24条 | 禁止される時間帯と言動、譲受人に及ぶ規定 |
| 違反(監督・罰則) | 法24条の6の3〜、47条〜 | 処分の種類と、罰則の重さの順 |
登録と届出:有効期間・拒否事由・届出の期限
登録の仕組み
2つ以上の都道府県に営業所・事務所を置くときは内閣総理大臣、1つの都道府県の中だけなら、その都道府県知事の登録を受けます(法3条1項)。登録は3年ごとに更新を受けなければ効力を失い(法3条2項)、更新の申請は有効期間満了の日の2月前までにします(施行規則5条)。
- 登録を受けない者は、貸金業を営めず、貸金業を営む旨の表示・広告や、契約締結の勧誘もできません(法11条1項・2項)。
- 貸金業者は、登録簿に登録された営業所・事務所以外で貸金業を営めません(法11条3項)。
- 自分の名義で他人に貸金業を営ませる「名義貸し」は禁止です(法12条)。
登録の拒否事由は「5年」と「体制・財産」で覚える
法6条1項には16の拒否事由が並びます。1つずつ暗記するより、次のようにグループで覚えると、ひっかけに気づきやすくなります。
| グループ | 主な事由 | 条文 |
|---|---|---|
| 本人の状態 | 心身の故障で貸金業を適正に行えない者、破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者 | 法6条1項1号・2号 |
| 過去の処分・刑(5年) | 登録を取り消された日から5年、拘禁刑以上の刑の執行を終わった日などから5年、貸金業法・出資法・暴力団対策法などの違反で罰金刑の執行を終わった日などから5年 | 法6条1項3号〜5号 |
| 暴力団との関係 | 暴力団員、暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者、暴力団員等が事業活動を支配する者、暴力団員等を業務に従事させるおそれのある者 | 法6条1項6号・11号・12号 |
| 周りの人 | 未成年者の法定代理人、法人の役員・政令で定める使用人、個人の政令で定める使用人が、上の事由に当たる | 法6条1項8号〜10号 |
| 体制・財産 | 営業所の主任者の要件を欠く、純資産額が5,000万円未満、必要な体制が整っていない、ほかの業務が公益に反する | 法6条1項13号〜16号、施行令3条の2 |
法人が登録を取り消されたときは、取消しの日前30日以内にその法人の役員であった者も、取消しの日から5年は拒否事由に当たります(法6条1項3号)。なお、3号が挙げる法24条の6の6第1項の取消しは「第一号に係る部分に限る」とされています。所在不明による取消し(同項1号)は含まれ、「登録から6月以内に開始しない・6月以上休止した」ことによる取消し(同項2号)は含まれません。
罰金刑が拒否事由になるのは、5号に挙がった法律の違反などに限られます。たとえば、刑法の罪による罰金刑は「貸付けの契約の締結や債権の取立てに当たって」犯した場合に限って当たります。これに対し、拘禁刑以上の刑(4号)は、罪の種類を問いません。「体制」については、常務に従事する役員のうちに貸付けの業務に3年以上従事した者がいること、営業所ごとに貸付けの業務に1年以上従事した常勤の者が1人以上いることなどが、審査の基準です(施行規則5条の7第1項)。
届出の期限は「2週間」「あらかじめ」「30日」
| 届出 | 期限 | 届け出る人 | 条文 |
|---|---|---|---|
| 登録事項の変更(商号、役員、主任者の氏名など) | 変更の日から2週間以内 | 貸金業者 | 法8条1項 |
| 営業所・事務所の名称と所在地、広告などに表示する電話番号などの変更 | あらかじめ | 貸金業者 | 法8条1項(4条1項5号・7号) |
| 貸金業の開始・休止・再開、指定信用情報機関との契約の締結・終了、債権の譲渡、協会への加入・脱退など | 該当した日から2週間以内 | 貸金業者 | 法24条の6の2、施行規則26条の25 |
| 貸金業者の死亡 | 事実を知った日から30日以内 | 相続人 | 法10条1項1号 |
| 合併による消滅 | その日から30日以内 | 代表する役員であった者 | 法10条1項2号 |
| 破産手続開始の決定 | その日から30日以内 | 破産管財人 | 法10条1項3号 |
| 合併・破産以外の理由による解散 | その日から30日以内 | 清算人 | 法10条1項4号 |
| 貸金業の廃止 | その日から30日以内 | 個人は本人、法人は代表する役員 | 法10条1項5号 |
貸金業務取扱主任者:設置・登録・職務
貸金業者は、営業所・事務所ごとに、内閣府令で定める数の貸金業務取扱主任者を置き、従業者に法令を守らせるための助言・指導をさせます(法12条の3第1項)。数は、その営業所等で貸金業の業務に従事する者の数に対して、主任者の割合が50分の1以上となる数です(施行規則10条の8)。割合で計算すると、業務に従事する者が50人なら1人以上、51人なら2人以上、100人なら2人以上、101人なら3人以上です。どのような者を「業務に従事する者」に数えるかは、条文には細かく書かれていません。
- 主任者は、その営業所等で常時勤務する者でなければなりません。ほかの営業所等の主任者として登録簿に載ったまま(変更の届出がない)の者も置けません。ただし、自動契約受付機や現金自動設備だけの営業所等などは例外です(施行規則10条の7)。
- 予見しがたい事由で主任者が足りなくなったときは、2週間以内に必要な措置をとります(法12条の3第3項)。
- 従業者は、主任者の助言を尊重し、指導に従わなければなりません(法12条の3第2項)。
- 資金需要者等から請求があれば、その営業所の主任者の氏名を明らかにします(法12条の3第4項)。営業所に掲示する事項にも、主任者の氏名が入ります(法14条1項4号)。
主任者登録の要件と期間
試験に合格しただけでは、主任者として置くことはできません。登録申請書の記載事項は「登録を受けた」主任者の氏名と登録番号です(法4条1項6号)。
| 項目 | 内容 | 条文 |
|---|---|---|
| 申請 | 試験の合格者が、内閣総理大臣に申請する(登録の事務は貸金業協会に行わせることができる) | 法24条の25第1項、24条の33 |
| 講習 | 申請の日前6月以内に行われた登録講習を受ける。合格した日から1年以内に登録を受けるときは不要 | 法24条の25第2項 |
| 有効期間 | 3年。更新にも講習が必要 | 法24条の25第3項、24条の32第2項 |
| 変更 | 登録簿の記載事項が変わったら、遅滞なく変更を申請 | 法24条の28 |
| 死亡等の届出 | 30日以内(死亡は相続人が、知った日から) | 法24条の29 |
4つの書面の違い:締結前・締結時・受取証書・債権証書
書面は、「いつ」「誰に」を少し変えるだけで誤りの記述になります。4つを1つの表で比べます。
| 書面 | いつ | 誰に | 要点 | 条文 |
|---|---|---|---|---|
| 契約締結前の書面 | 契約を締結するまでに | 相手方となろうとする者。保証契約では保証人となろうとする者 | 貸付けの金額・利率・返済の方式・返済期間と回数・賠償額の予定など。契約年月日はまだない | 法16条の2 |
| 契約締結時の書面 | 締結したとき、遅滞なく。重要な事項を変更したときも | 相手方。保証契約では保証人(保証契約の内容と、貸付けの契約の内容の両方) | 締結前の事項に、契約年月日が加わる | 法17条 |
| 受取証書 | 弁済を受けたとき、その都度、直ちに | 弁済をした者 | 一部の弁済でも必要。預金口座への払込みなどは、請求があった場合だけ | 法18条 |
| 債権証書 | 全部の弁済を受けたとき、遅滞なく | 弁済をした者 | 債権の証書を持っているときに返還する | 法22条 |
契約締結前の書面・契約締結時の書面・受取証書は、相手方の承諾を得て、電磁的方法で提供することもできます(法16条の2第4項、17条7項、18条4項)。
- 極度方式(カードローンのような枠)の扱い:極度方式基本契約には、極度額などを記載した専用の締結前書面・締結時書面があります(法16条の2第2項、17条2項)。枠の中で行う個々の極度方式貸付けには、締結前の書面は求められていません(法16条の2第1項)。
- 極度方式貸付けの締結時書面:相手方の承諾を得て、一定期間の取引の状況を記載した書面を交付するときは、契約年月日・貸付けの金額などを記載した簡単な書面に代えられます(法17条6項)。
帳簿の備付けと閲覧
貸金業者は、営業所・事務所ごとに帳簿を備え、債務者ごとに契約年月日・貸付けの金額・受領金額などを記載します(法19条)。記載事項には、債務者等との交渉の経過の記録も含まれます(施行規則16条1項7号)。保存期間は、契約に定められた最終の返済期日(債権が弁済などで消滅したときは、その消滅した日)から少なくとも10年間です(施行規則17条1項)。債務者等や債務者等であった者などは、利害関係がある部分の閲覧・謄写を請求でき、貸金業者が拒めるのは、権利の行使に関する調査を目的とするものでないことが明らかなときだけです(法19条の2)。
取立て・禁止行為・債権譲渡
取立て行為の規制(法21条)
貸金業を営む者と、取立ての委託を受けた者は、取立てに当たって人を威迫したり、私生活や業務の平穏を害する言動をしたりしてはなりません。具体的には、次の言動が挙がっています。
| 禁止される言動(要旨) | 条文 |
|---|---|
| 正当な理由なく、午後9時から午前8時までの間に、電話・ファクシミリ・居宅への訪問をする | 法21条1項1号、施行規則19条1項 |
| 債務者等が弁済や連絡の時期を申し出たのに、正当な理由なく、上の時間帯以外(日中など)に電話・ファクシミリ・居宅への訪問をする | 法21条1項2号 |
| 正当な理由なく、勤務先など居宅以外の場所に電話・電報・ファクシミリを送り、または訪問する | 法21条1項3号 |
| 退去を求められても、居宅や勤務先などから退去しない | 法21条1項4号 |
| 貼り紙・立看板などの方法で、借入れの事実などを債務者等以外の者に明らかにする | 法21条1項5号 |
| ほかからの借入れなどで弁済資金を用意するよう要求する | 法21条1項6号 |
| 債務者等以外の者に、代わりに弁済するよう要求する | 法21条1項7号 |
| 協力を拒んでいる第三者に、さらに取立てへの協力を要求する | 法21条1項8号 |
| 弁護士・司法書士などへの委任や裁判所の手続について書面で通知を受けた後、正当な理由なく、債務者等に直接弁済を要求し、直接要求しないよう求められてもさらに要求する | 法21条1項9号 |
| これらの言動(6号を除く)をすると告げる | 法21条1項10号 |
支払を催告する書面(電磁的記録を含む)には、貸金業を営む者の商号・住所・電話番号、書面を送る者の氏名、契約年月日、貸付けの金額と利率、弁済期、催告する金額などを記載します(法21条2項)。送るときは、封をするなど、借入れの事実が債務者等以外の者に明らかにならない方法によります(施行規則19条2項)。相手方の請求があれば、商号や取立てを行う者の氏名などを明らかにします(法21条3項)。
禁止行為と、あわせて出る制限
- 禁止行為(法12条の6):虚偽のことを告げ、または重要な事項を告げないこと/不確実な事項について断定的判断を提供すること/保証人となろうとする者に、主たる債務者の弁済が確実であると誤解させること/偽りその他不正または著しく不当な行為。このうち虚偽を告げる行為には罰則があります(法48条1項1号の2)。
- 生命保険契約の制限:顧客等の死亡で貸金業者が保険金を受け取る保険契約では、自殺を保険事故としてはなりません(法12条の7)。住宅の建設・購入・改良の資金の貸付けなどは除かれます(施行規則10条の10)。同意を得る前には書面の交付が必要です(法16条の3)。
- 特定公正証書:債務者等から、特定公正証書の作成の嘱託を代理人に委任することを証する書面または電磁的記録(委任状など)を取得してはなりません。代理人の推薦などの関与も禁止です(法20条1項・2項)。
- 公的給付の通帳などの保管:年金などの公的給付が振り込まれる口座から弁済を受ける目的で、預金通帳・カード・年金証書などの引渡しを求めたり、保管したりしてはなりません(法20条の2)。
- 暴力団員等の使用の禁止:暴力団員等を業務に従事させ、または補助者として使ってはなりません(法12条の5)。
債権譲渡等の規制(法24条)
貸金業者が貸付けの債権を譲渡するときは、譲受人に対し、貸金業者の貸付けの契約から発生した債権であることなどと、譲受人にも貸金業法の一部の規定が適用されることを通知します(法24条1項)。通知は書面で行い、譲受人の承諾があれば電磁的方法でもかまいません(施行規則21条3項・4項)。
- 譲受人に準用される主な規定:契約締結時の書面(17条。6項を除く)、受取証書・帳簿・帳簿の閲覧・特定公正証書・公的給付・取立て行為の規制・債権証書(18条〜22条)、報告徴収・立入検査(24条の6の10)など(法24条2項)。譲受人が貸金業者でなくても、取立ての規制は及びます。
- 準用されない規定もある:返済能力の調査(13条)や禁止行為(12条の6)は、準用される規定に挙がっていません。
- 取立て制限者への譲渡の禁止:暴力団員等や、取立てで法21条1項に違反するおそれが明らかな者などであると知り、または知ることができるときは、譲渡も取立ての委託もしてはなりません(法24条3項)。
- 譲渡した後:2週間以内に開始等の届出をし(施行規則26条の25第1項3号・2項)、帳簿に譲受人・譲渡年月日・債権の額を記載します(施行規則16条1項6号)。
期限・数字の一覧と、監督・罰則
監督処分の種類
- 業務改善命令:資金需要者等の利益の保護のため必要があるとき、必要の限度で命じられます(法24条の6の3)。
- 登録の取消し・業務停止(任意):法令違反などがあれば、登録の取消し、または1年以内の業務の全部・一部の停止を命じることができます(法24条の6の4第1項)。
- 必ず取り消すもの:登録後に一定の拒否事由に当たった、不正の手段で登録を受けた、名義貸しをした、暴力団員等を使用した、など(法24条の6の5第1項)。
- 取り消すことができるもの:所在が分からず、公告から30日を経過しても申出がない/正当な理由なく登録から6月以内に開始しない、または引き続き6月以上休止した(法24条の6の6第1項)。
- 事業報告書:事業年度ごとに作成し、毎事業年度経過後3月以内に提出します(法24条の6の9)。報告徴収・立入検査もあり、立入検査の権限は犯罪捜査のためのものではありません(法24条の6の10)。
期限・数字の一覧
| 数字 | 内容 | 条文 |
|---|---|---|
| 3年 | 貸金業の登録の有効期間 | 法3条2項 |
| 2月前まで | 登録の更新の申請(有効期間満了の日の2月前まで) | 施行規則5条 |
| 5,000万円 | 最低純資産額(これに満たないと登録拒否) | 法6条1項14号・3項、施行令3条の2 |
| 5年 | 登録取消し・刑の執行終了など・暴力団員でなくなった日からの、登録拒否の期間 | 法6条1項3号〜6号 |
| 30日以内 | 取り消された法人の役員として、登録拒否の対象になる範囲(取消しの日前) | 法6条1項3号 |
| 2週間以内 | 登録事項の変更の届出(営業所・連絡先は、あらかじめ) | 法8条1項 |
| 30日以内 | 廃業等の届出(死亡は知った日から) | 法10条1項 |
| 60日間 | 貸金業者の死亡後、相続人が営業を続けられる期間 | 法10条3項 |
| 2週間以内 | 開始・休止・再開、債権譲渡などの開始等の届出 | 施行規則26条の25第2項 |
| 50分の1以上 | 従業者に対する主任者の割合 | 施行規則10条の8 |
| 2週間以内 | 主任者が足りなくなったときの措置 | 法12条の3第3項 |
| 3年 | 主任者登録の有効期間 | 法24条の25第3項 |
| 6月以内・1年以内 | 登録講習は申請の日前6月以内のもの。合格から1年以内の登録なら講習不要 | 法24条の25第2項 |
| 30日以内 | 主任者の死亡等の届出 | 法24条の29 |
| 10年間 | 従業者名簿の保存(最終の記載をした日から) | 施行規則10条の9の2第3項 |
| 10年間 | 帳簿の保存(最終の返済期日や債権の消滅日から、少なくとも) | 施行規則17条1項 |
| 午後9時〜午前8時 | 取立てで電話・訪問などが禁止される時間帯 | 施行規則19条1項 |
| 1年以内 | 業務停止命令の期間 | 法24条の6の4第1項 |
| 30日・6月 | 所在不明の公告からの期間/開始しない・休止の期間 | 法24条の6の6第1項 |
| 3月以内 | 事業報告書の提出(毎事業年度経過後) | 法24条の6の9 |
| 30日以内 | 協会に加入していない業者が、社内規則の作成・変更を命じられたとき | 法24条の6の12第3項 |
罰則は、重いほうから並べて覚える
| 主な違反 | 罰則 | 条文 |
|---|---|---|
| 無登録営業、名義貸し、不正の手段による登録 | 10年以下の拘禁刑もしくは3,000万円以下の罰金(併科あり)。法人は1億円以下の罰金 | 法47条、51条1項1号 |
| 業務停止命令に違反して営業 | 5年以下の拘禁刑もしくは1,000万円以下の罰金(併科あり)。法人は1億円以下の罰金 | 法47条の2、51条1項1号 |
| 取立て行為の規制(21条1項)違反、無登録での広告・勧誘 | 2年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金(併科あり) | 法47条の3第1項3号・2号 |
| 書面の不交付、暴力団員等の使用、虚偽を告げる行為 | 1年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金(併科あり) | 法48条1項3号の2・4号・1号・1号の2 |
| 主任者を置かない、帳簿の不備、債権譲渡の通知をしない | 100万円以下の罰金 | 法49条1号・5号・8号 |
| 変更・廃業等・開始等の届出をしない、従業者名簿の不備 | 50万円以下の罰金 | 法50条1項1号・3号・2号の2 |
| 債権証書を返還しない | 10万円以下の過料 | 法52条1号 |
主な例だけを挙げた表で、罰則のすべてではありません。刑の名前は、2025年6月1日から懲役に代わって「拘禁刑」です。法人の業務として違反したときは、行為者のほか法人にも罰金刑が科されます(法51条1項)。
法令の問題には、記述 a〜d の「個数」や「組合せ」を選ぶ形式もあります。数字を1つ取り違えるだけで答えが変わるので、上の表の数字は、条文の主語(誰が・誰に)と一緒に覚えてください。解き方は個数問題・組合せ問題の記事で紹介しています。
登録・届出・主任者の数字は、問題で何度も確かめると定着します。まずは「貸金業の登録」の10問から解いてみてください。
取立て行為の規制は、時間帯・場所・相手の違いが問われます。間違えた問題は[学習状況](/study/)から復習できます。
この記事の項目で、問題を解く
よくある質問
- Q.貸金業者の変更の届出と廃業等の届出は、いつまでに出しますか。
- 登録事項の変更は、変更の日から2週間以内です。ただし、営業所・事務所の名称と所在地や、広告などに表示する電話番号などは、あらかじめ届け出ます(貸金業法8条1項)。廃業等の届出は30日以内で、死亡の場合は相続人が、事実を知った日から30日以内に届け出ます(法10条1項)。
- Q.貸金業務取扱主任者は、営業所に何人置く必要がありますか。
- 営業所等ごとに、貸金業の業務に従事する者の数に対して、主任者の割合が50分の1以上になる数です(施行規則10条の8)。割合で計算すると、業務に従事する者が51人なら2人以上です。主任者は、原則としてその営業所等で常時勤務する者でなければなりません(施行規則10条の7)。
- Q.受取証書と債権証書の違いは何ですか。
- 受取証書は、一部の弁済でも、弁済を受けるたびに直ちに交付する書面です(法18条1項)。債権証書は、全部の弁済を受けたときに、その証書を持っていれば遅滞なく返還するものです(法22条)。
まずは、今日の10問から。
貸金なびは、貸金業務取扱主任者資格試験の全41項目を、10問ずつ学べる学習アプリです。登録なしで、そのまま試せます。
あわせて読みたい記事
- 総量規制と返済能力の調査返済能力の調査(貸金業法13条)、年収証明書が必要になる50万円・100万円の基準、年収等の3分の1の計算、除外契約と例外契約の違い、極度方式基本契約の途上与信を、条文と自作の計算例で整理します。
- 金利の規制(利息制限法・出資法・みなし利息)利息制限法の15%・18%・20%、出資法の年20%、貸金業法42条の年109.5%の関係を1つの表に整理。みなし利息に含まれるもの・含まれないもの、遅延損害金と保証料の上限、元本の合算や天引きの計算例まで解説します。
- 個数問題・組合せ問題の解き方と直前チェック貸金業務取扱主任者試験の出題形式(適切なもの・適切でないもの・個数・組合せ)ごとの解き方、ひっかけの傾向、50問・2時間の時間配分、模擬試験の使い方、条文で確かめた直前チェック表をまとめました。
参考にした公的な情報
この記事は、法令や公開されている情報をもとに、貸金なびが独自にまとめたものです。試験の最新情報(試験日、時間割、合格基準、法令の基準日など)は、実施団体である日本貸金業協会の受験案内で、必ずご確認ください。運営者・編集方針は貸金なびについてをご覧ください。