貸金業務取扱主任者試験とは|日程・受験資格・合格率の推移(令和8年度)
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貸金業務取扱主任者は、貸金業者が営業所ごとに置かなければならない国家資格です。この記事では、資格の役割、令和8年度の試験の日程と形式、科目ごとの出題数、過去6回の合格率と合格基準点、合格したあとの主任者登録までを、日本貸金業協会の公式の発表と条文に基づいて整理します。数字はすべて、出典を示したものだけを載せています。
この記事の要点
- 令和8年度の貸金業務取扱主任者試験は2026年11月15日(日)13時〜15時に、50問・4肢択一で行われ、合格発表は2027年1月12日(火)です。
- 受験資格はなく、受験手数料は8,500円です。直近6回(第15回〜第20回)の合格率は26.6%〜33.9%、合格基準点は50問中28〜33問でした。
- 合格後に主任者として働くには主任者登録が必要で、合格から1年以内に登録を受けようとするときは登録講習が不要です(貸金業法24条の25第2項)。協会は、講習なしで申請できるのを合格日から10か月以内(団体申請は9か月以内)と案内しています。
貸金業務取扱主任者とは:営業所ごとに置く国家資格
貸金業者は、営業所または事務所ごとに、内閣府令で定める数の貸金業務取扱主任者を置かなければなりません(貸金業法12条の3第1項)。主任者の役割は、その営業所で働く従業者に、貸金業に関する法令を守って業務を適正に行うための助言や指導をすることです。貸金業者は主任者がこの職務を果たせるよう配慮し、従業者は主任者の助言を尊重し、指導に従わなければなりません(同条2項)。
| 決まりごと | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 置く数 | 営業所等で貸金業の業務に従事する者の数に対して、主任者の割合が50分の1以上(従業者50人に1人以上) | 法12条の3第1項、施行規則10条の8 |
| 置ける人 | その営業所等に常時勤務する者。他の営業所等の主任者として登録されたまま変更の届出がされていない者は不可(自動契約受付機・現金自動設備だけで貸付けの業務を行う営業所などは例外) | 施行規則10条の7 |
| 欠けたとき | 予見し難い事由で数が足りなくなったら、2週間以内に必要な措置をとる | 法12条の3第3項 |
| 氏名の開示 | 資金需要者等から請求があれば、その営業所等の主任者の氏名を明らかにする | 法12条の3第4項 |
ここでいう主任者とは、資格試験に合格し、さらに主任者登録を受けた人です(法4条1項6号・24条の25)。試験は、内閣総理大臣が行う資格試験(法24条の7)の事務を、指定試験機関である日本貸金業協会が行う国家試験です(法24条の8第1項)。資格の仕組みそのものも試験に出るので、詳しくは貸金業法の記事を参照してください。
令和8年度の日程と受験資格
受験資格はありません。協会の実施要領では、年齢・性別・学歴等に関係なく、誰でも受験できるとされています。令和8年度の主な日程は次のとおりです(出典: 令和8年度試験実施要領、実施要領公表のお知らせ)。
| 項目 | 令和8年度 |
|---|---|
| 受験申込の受付 | 2026年7月1日(水)〜9月10日(木)。インターネットは最終日17時まで、郵送は当日消印有効(受付は終了しています) |
| 申込内容の変更の受付 | 9月18日(金)〜10月2日(金)(必着) |
| 受験票の発送 | 10月23日(金) |
| 試験日 | 2026年11月15日(日) |
| 当日の時間 | 集合12時15分、注意事項の説明12時40分、試験13時00分〜15時00分 |
| 試験問題と正答の公表 | 試験の翌日(11月16日)に協会のホームページで公表 |
| 合格発表 | 2027年1月12日(火)。協会のホームページに合格者の受験番号を掲載し、合格者には合格証書を発送 |
受験票が届かないときの問合せ期間は11月4日(水)〜11月11日(水)です(実施要領)。日程の変更や詳細は、必ず協会の公式サイトで確認してください。
- 本人確認: 写真付きの公的証明書の原本(運転免許証・マイナンバーカード・パスポート・在留カード等・身体障害者手帳のいずれか1点)が必要です。持っていないと受験できません。
- 持ち物: 受験票①と、写真を貼った受験票②兼写真票の両方。筆記用具は黒鉛筆(シャープペンシル)と消しゴムです。
- 途中退出はできません。試験開始から30分以上遅刻すると受験できません。
- 試験結果の開示: 不合格者に結果の通知は送られませんが、インターネット経由(無料)で、正答数・順位・各問の解答と正誤の開示を請求できます。受験票①に書かれたパスワードが必要なので、試験後も保管してください。
試験の形式と、科目ごとの出題数
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 方法 | 筆記試験(施行規則26条の33)。マークシート方式 |
| 問題数・形式 | 50問・4肢択一 |
| 試験時間 | 2時間(13時00分〜15時00分) |
| 試験地 | 札幌・仙台・千葉・東京・埼玉・神奈川・群馬・名古屋・金沢・大阪・京都・神戸・広島・高松・福岡・熊本・沖縄の17地域。会場は協会が指定 |
| 受験手数料 | 8,500円(消費税額なし。貸金業法施行令3条の13第1項)。納付後は返還されません |
| 法令の基準日 | 2026年4月1日に施行されている法令等から出題 |
出典: 協会の試験の実施方法と実施要領。試験問題用紙は持ち帰れます。
試験の内容は、施行規則26条の31で4つの事項に分けられています。協会が公表している科目別の出題数の目安と、令和7年度(第20回)の実際の出題数・平均正答率は次のとおりです。
| 科目 | 出題数の目安 | 令和7年度の出題数 | 令和7年度の平均正答率 |
|---|---|---|---|
| 法及び関係法令に関すること | 22〜28問 | 27問 | 54.1% |
| 貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること | 14〜18問 | 15問 | 46.5% |
| 資金需要者等の保護に関すること | 4〜6問 | 5問 | 62.1% |
| 財務及び会計に関すること | 2〜4問 | 3問 | 54.1% |
| 合計 | 50問 | 50問 | 52.6% |
出典: 協会の科目別出題数の目安、第20回の試験結果。協会は、科目別の出題数は目安であり、実際の試験の問題数とは異なることがあるとしています。
合格基準と合格率の推移(第15回〜第20回)
合格基準点は試験ごとに異なり、合格発表のときに協会が公表します。直近6回では、50問中28問〜33問でした。合格率は26.6%〜33.9%で、おおむね3〜4人に1人が合格しています。
| 回(年度) | 試験日 | 受験申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 合格基準点 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 第15回(令和2年度) | 2020年11月15日 | 11,885人 | 10,533人 | 3,567人 | 33.9% | 50問中33問 |
| 第16回(令和3年度) | 2021年11月21日 | 11,926人 | 10,491人 | 3,373人 | 32.2% | 50問中31問 |
| 第17回(令和4年度) | 2022年11月20日 | 11,536人 | 9,950人 | 2,644人 | 26.6% | 50問中28問 |
| 第18回(令和5年度) | 2023年11月19日 | 10,963人 | 9,448人 | 2,928人 | 31.0% | 50問中31問 |
| 第19回(令和6年度) | 2024年11月17日 | 10,662人 | 9,250人 | 2,998人 | 32.4% | 50問中30問 |
| 第20回(令和7年度) | 2025年11月16日 | 11,371人 | 9,878人 | 3,208人 | 32.5% | 50問中31問 |
出典: 日本貸金業協会試験の結果についての各回の結果のページ(例: 第20回)。合格率は、合格者数を受験者数で割った数字と一致します。
合格基準点が最も低かった第17回(28問)は、全科目の平均正答率も46.0%と6回の中で最も低い回でした。逆に、全科目の平均正答率が最も高い55.4%だった第15回は、合格基準点も最も高い33問でした。この6回の表では、問題が難しかった(平均正答率が低かった)回ほど合格基準点も低めに見えます。ただし、これは表から読み取れる様子にすぎず、間の回(第16回・第18回・第19回)では順番が入れ替わっています。合格基準点は試験ごとに決まり、事前には公表されません。
| 回 | 法令 | 貸付け・実務 | 資金需要者の保護 | 財務・会計 | 全科目 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第15回 | 56.2% | 49.4% | 55.5% | 77.9% | 55.4% |
| 第16回 | 58.5% | 40.3% | 51.5% | 38.5% | 51.1% |
| 第17回 | 51.6% | 39.0% | 29.3% | 59.3% | 46.0% |
| 第18回 | 54.2% | 43.5% | 51.2% | 57.8% | 50.9% |
| 第19回 | 54.7% | 46.0% | 46.5% | 50.5% | 51.0% |
| 第20回 | 54.1% | 46.5% | 62.1% | 54.1% | 52.6% |
科目別の平均正答率(協会の各回の結果のページ)。出題数は、6回とも法令27問・貸付け・実務15問・資金需要者の保護5問・財務・会計3問でした。
合格したあと:主任者登録と登録講習
試験に合格しただけでは、主任者として営業所に置かれることはできません。営業所ごとに置く主任者は、法24条の25第1項の登録を受けた者とされているからです(法4条1項6号)。合格者は、内閣総理大臣に主任者登録を申請し、登録を受けます(法24条の25第1項)。登録の申請をするかどうかは本人の自由で、申請しなくても試験の合格が失効することはありません(実施要領)。
- 登録講習: 主任者登録を受けるには、原則として、登録講習機関が行う講習で、申請の日前6月以内に行われたものを受けなければなりません。ただし、試験に合格した日から1年以内に主任者登録を受けようとするときは、講習は不要です(法24条の25第2項)。
- 協会の案内: 実施要領では、登録の申請日が合格日から10か月(団体申請は9か月)を超えるときは、申請の日前6か月以内の登録講習の修了証明書の写しが必要としています。法律の「1年以内」との違いの理由は実施要領に書かれていませんが、実施要領は、申請の受理から登録の完了まで約2か月かかるとしています。講習なしで登録したい場合は、協会の案内どおり、合格日から10か月(団体申請は9か月)以内に申請してください。
- 有効期間: 主任者登録は3年ごとに更新を受けないと、効力を失います(法24条の25第3項)。更新のときは、更新の申請の日前6か月以内に行われる講習を受けます(法24条の32第2項が24条の25第2項本文を準用)。
- 登録の拒否: 拘禁刑以上の刑の執行を終わった日などから5年を経過しない者などは、登録を受けられません(法24条の27第1項)。「拘禁刑」は、令和8年度の試験の基準日(2026年4月1日)の条文の表記です(変更点の記事)。
- 申請先: 法律上は内閣総理大臣への申請ですが、登録の事務は貸金業協会に行わせることができるとされています(法24条の33第1項)。申請の方法は、合格証書に同封される「主任者登録の手引き」で案内されます(実施要領)。
登録が終わると、貸金業者は主任者を営業所等ごとに置き、その氏名と登録番号などを財務局長または都道府県知事に届け出ます(実施要領)。主任者の氏名と登録番号は貸金業の登録申請書の記載事項(法4条1項6号)なので、変わったときは2週間以内に変更の届出が必要です(法8条1項)。
試験までの残り期間の使い方は1か月の学習スケジュールにまとめています。貸金なびでは、本試験と同じ50問・2時間の模擬試験と、41項目に分けた問題で、科目ごとの弱点を確かめられます。
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よくある質問
- Q.貸金業務取扱主任者試験の合格率はどれくらいですか。
- 令和7年度(第20回)は受験者9,878人に対して合格者3,208人で、合格率は32.5%でした。第15回〜第20回では26.6%〜33.9%で推移しています(日本貸金業協会の試験結果)。
- Q.合格点は何点ですか。
- 合格基準点は試験ごとに決まり、合格発表のときに公表されます。令和7年度は50問中31問正解で、直近6回では28問〜33問でした。
- Q.貸金業務取扱主任者試験に受験資格はありますか。
- ありません。年齢・性別・学歴等に関係なく、誰でも受験できます(協会の実施要領)。受験手数料は8,500円です。
まずは、今日の10問から。
貸金なびは、貸金業務取扱主任者資格試験の全41項目を、10問ずつ学べる学習アプリです。登録なしで、そのまま試せます。
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参考にした公的な情報
この記事は、法令や公開されている情報をもとに、貸金なびが独自にまとめたものです。試験の最新情報(試験日、時間割、合格基準、法令の基準日など)は、実施団体である日本貸金業協会の受験案内で、必ずご確認ください。運営者・編集方針は貸金なびについてをご覧ください。