危険物乙4の五肢択一の解き方|否定形・組合せ・計算問題と時間配分のコツ
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乙4の試験は、35問すべてが五肢択一です。選ぶ答えは常に1つですが、「正しいもの」を選ぶ問題、「誤っているもの」を選ぶ問題、記述A〜Dの組合せを選ぶ問題、計算問題など、問われ方はいくつかあります。知識が同じでも、問われ方に合った解き方をするかどうかで、取れる点が変わります。この記事では、形式ごとの解き方を自作の例題で確かめ、35問・2時間の時間配分と、科目ごとの60%を意識した見直しの方法をまとめます。
この記事の要点
- 乙4の問題は35問すべてが五肢択一です。公表の問題35問では、誤っているもの・妥当でないものなどを選ぶ否定形が20問、記述の組合せが2問で、個数を問う形はありませんでした。
- 否定形の問題は、問いの向きに印を付け、5つの選択肢に○×を付けて、×が1つだけかを確かめます。組合せの問題は、確実に分かる記述から消去法で絞り込めます。
- 35問・120分は1問あたり約3分26秒です。乙4なびの目安では、1周目を約80分で解き、残りを見直しに充て、基準に届くか不安な科目から優先して見直します。
五肢択一の問われ方は、5つに分けて考える
乙4の試験は、法令15問・物化10問・性消10問の計35問で、すべて5つの選択肢から1つを選ぶ五肢択一です。答えはマークカードに記入します。五肢択一の問題文の形は、次の5つに分けて考えると整理しやすくなります(乙4なびの分け方です)。
| 形式 | 問われ方 | 必要な判断 |
|---|---|---|
| 正しいもの | 5つの記述のうち、正しいもの(妥当なもの)を1つ選ぶ | 確実に正しい記述を1つ見つける |
| 誤っているもの(否定形) | 5つの記述のうち、誤っているもの・妥当でないもの・該当しないものなどを1つ選ぶ | 誤りを1つ見つける。問いの向きの読み違いに注意 |
| 組合せ | 記述A〜Dのうち、正しいもの(誤っているもの)をすべて掲げている選択肢を選ぶ | 消去法で、全部を判定しなくても答えが出ることがある |
| 個数 | 記述のうち、正しいもの(誤っているもの)がいくつあるかを選ぶ | すべての記述を○×で判定しないと答えが決まらない |
| 計算 | 指定数量の倍数、熱量などを計算し、答えの数値を選ぶ | 式を立てて、電卓を使わずに正確に計算する |
消防試験研究センターが公表している乙4の「過去に出題された問題」(35問)の問われ方を、乙4なびで数えたところ、否定形の問題が20問(法令5・物化5・性消10)、記述A〜D(またはA〜C)のうち当てはまるものをすべて掲げた選択肢を選ぶ組合せの問題が2問(法令1・物化1)で、残りは正しいものを選ぶ問題や計算問題でした。個数を問う形は、この35問には含まれていませんでした。この記事では、念のため、個数の問題の解き方も扱います。性消は10問すべてが否定形で、否定形の読み方が、点数を大きく左右する ことが分かります。
なお、この数え方は乙4なびによるもので、本試験の出題の割合を示すものではありません。毎回同じ形で出るとは限らないので、どの形でも解けるように練習しておくのが安全です。
まず、問いの向きに印を付ける
問題を読んだら、最初に「正しいもの」なのか「誤っているもの」なのかに印を付けます。否定の言い方は、「誤っているもの」だけではありません。公表の問題には、「妥当でないもの」「該当しないもの」「定められていないもの」「起こらないもの」といった言い方もあります。どれも「当てはまらないものを1つ選ぶ」問題です。
- 問題文の「誤っているもの」「妥当でないもの」などに丸を付ける
- 5つの選択肢それぞれに、○か×を付ける(読んだ順に、迷わず付ける)
- 否定形の問題なら、×が1つだけになっているかを確かめる。正しいものを選ぶ問題なら、○が1つだけかを確かめる
- ○×の数が合わないときは、いちばん自信のない選択肢を読み直す
1つの記述は、「何が(主語)」「どんな条件で」「どうなる(結論)」「数字」に区切って読みます。たとえば「第4類の危険物の蒸気は、一般に空気より重い」なら、主語は「第4類の危険物の蒸気」、結論は「空気より重い」です。「一般に」「すべて」「必ず」などの言葉は、判断を左右するので、特に注意して読みます。
組合せ・個数の問題は、自作の例題で確かめる
次の2問は、この記事のために作った例題です(過去の本試験の問題ではありません)。
例題1(組合せ) 法令上、第4類の危険物の品名と、1気圧での引火点の範囲について、次のA〜Dのうち、正しいものをすべて掲げているものはどれか。
- A. 第1石油類は、引火点が21度未満のもの
- B. 第2石油類は、引火点が21度以上70度未満のもの
- C. 第3石油類は、引火点が70度以上250度未満のもの
- D. 第4石油類は、引火点が200度以上250度未満のもの
- 選択肢: 1. A・B 2. A・C 3. B・D 4. A・B・D 5. B・C・D
例題2(個数) 法令上、第4類の危険物の指定数量について、次のA〜Eのうち、正しいものはいくつあるか。
- A. 特殊引火物は、50リットルである。
- B. アルコール類は、400リットルである。
- C. 第2石油類の非水溶性液体は、2,000リットルである。
- D. 第3石油類の水溶性液体は、4,000リットルである。
- E. 動植物油類は、6,000リットルである。
- 選択肢: 1. 1つ 2. 2つ 3. 3つ 4. 4つ 5. 5つ
計算問題は、手で解く手順を決めておく
試験会場では電卓が使えません。計算問題は、式の立て方を決めておき、簡単な数字の計算を手で正確にすることが大切です。乙4でよく練習しておきたいのは、法令の 指定数量の倍数 と、物化の 熱量 の計算です。
指定数量の倍数:品名ごとに割って、足す
同じ場所で、品名の違う危険物を貯蔵する場合の倍数は、品名ごとに「貯蔵する量÷指定数量」を計算し、それを足し合わせて求めます。たとえば、ガソリン1,000リットル、灯油2,000リットル、重油4,000リットルを貯蔵する場合(いずれも非水溶性液体)は、次のとおりです(自作の例)。
| 品名 | 貯蔵する量 | 指定数量 | 倍数 |
|---|---|---|---|
| ガソリン(第1石油類) | 1,000リットル | 200リットル | 5 |
| 灯油(第2石油類) | 2,000リットル | 1,000リットル | 2 |
| 重油(第3石油類) | 4,000リットル | 2,000リットル | 2 |
| 合計 | 9倍 |
指定数量は、危険物の規制に関する政令 別表第三。品名の区分は、消防法 別表第一 備考12号・14号・15号。
倍数の計算で多い誤りは、品名を取り違えて別の指定数量で割ることです。計算の前に、表のように「品名→指定数量」を書き出してから割ると、取り違えが減ります。
熱量:比熱×質量×温度の変化
物質の温度を上げるのに必要な熱量は、「比熱×質量×温度の変化」で求めます。たとえば、比熱が4.2 J/(g・K)の水100グラムを、20度から50度まで温めるのに必要な熱量は、4.2×100×30=12,600ジュール、つまり12.6キロジュールです(自作の例)。単位(グラムとキログラム、ジュールとキロジュール)をそろえることを、計算の前に確かめます。熱の計算の考え方は、物理・化学の記事で扱っています。
35問・2時間の時間配分の目安
乙4の試験時間は2時間(120分)です。35問なので、1問あたり約3分26秒になります。知っていれば即答できる問題もあれば、計算や組合せのように時間がかかる問題もあるので、全問を同じペースで解く必要はありません。次の配分は、乙4なびがおすすめする目安です(公式のものではありません)。
| 区切り | 時間の目安 | やること |
|---|---|---|
| 1周目 | 約80分 | 全35問を解く。1問に5分以上かかりそうなら、仮の答えをマークして印を付け、先に進む |
| 印を付けた問題 | 約30分 | 迷った問題に戻る。組合せ・個数の問題は、判断できなかった記述だけを見直す |
| 最終確認 | 約10分 | マークのずれと、否定形の問題で問いの向きを取り違えていないかを確かめる |
試験開始から35分を過ぎると、試験官の指示で途中退室ができます。ただし、早く解き終えても、残りの時間は見直しに使うことをおすすめします。否定形の読み違いやマークのずれは、見直しで見つけやすい誤りです。1周目の約80分は、科目ごとに分けると、法令15問を約35分、物化10問を約25分、性消10問を約20分が目安です(乙4なびの目安)。答えは空欄にせず、迷った問題も仮の答えをマークしてから先に進んでください。
科目ごとの60%を意識して見直す
乙4の合格基準は、試験科目ごとに60%以上です。法令は15問中9問、物化と性消は10問中6問以上の正解が必要で、1科目でも届かなければ不合格になります。この基準は、見直しの時間の使い方にも関わります。
- 1周目で、科目ごとに「自信のある問題」の数を数える。 科目ごとに、自信のある問題がいくつあるかを把握しておきます(問題用紙への書き込みなど、当日の扱いは試験官の説明に従ってください)。
- 基準に届くか不安な科目から見直す。 たとえば、法令で自信のある問題が12問、物化で4問なら、見直しの時間は物化に優先して使います。物化はあと2問を確実にしないと、基準に届かないからです。
- 自信のある科目は、問いの向きとマークだけを確かめる。 得意な科目で満点に近づけても、苦手な科目の不足は補えません。
乙4なびの問題は、本試験と同じ五肢択一で、否定形やA〜Dの組合せの形も出題します。計算の練習には「指定数量と倍数の計算」の10問がおすすめです。各項目10問までは無料です。
物化の計算は「熱(比熱・熱量・熱膨張・熱の移動)」で練習できます。電卓を使わずに、紙に式を書いて解いてみてください。
この記事の項目で、問題を解く
よくある質問
- Q.乙4の「誤っているものはどれか」の問題は、どう解けばよいですか。
- まず問題文の「誤っているもの」に印を付け、5つの選択肢すべてに○×を付けます。×が1つだけになっているかを確かめてから答えを選び、数が合わないときは自信のない選択肢を読み直します。
- Q.乙4の試験の時間配分の目安は。
- 試験は35問・2時間なので、1問あたり約3分26秒です。乙4なびでは、1周目を約80分で解き、約30分で迷った問題を見直し、最後の約10分でマークのずれと問いの向きを確かめる配分を目安にしています(公式の基準ではありません)。
- Q.乙4の計算問題で、電卓は使えますか。
- 使えません。指定数量の倍数や熱量の計算は、手で解きます。倍数は品名ごとに「量÷指定数量」を出して足し、熱量は「比熱×質量×温度の変化」で求めます。単位をそろえてから計算しましょう。
まずは、今日の10問から。
乙4なびは、危険物取扱者試験(乙種第4類)の全33項目を、10問ずつ学べる学習アプリです。登録なしで、そのまま試せます。
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参考にした公的な情報
この記事は、法令や公開されている情報をもとに、乙4なびが独自にまとめたものです。試験の最新情報(試験日、時間割、合格基準、法令の基準日など)は、実施団体である一般財団法人 消防試験研究センターの受験案内で、必ずご確認ください。運営者・編集方針は乙4なびについてをご覧ください。